みなさん、こんにちは!今日は、投資や経営を行う上で基本的なスキルになる財務スキル「BS」についてお伝えしていきます。
前の記事では、損益計算書(PL)についてお伝えしていきましたが、今回は賃借対照表(BS)についてです。
前回の記事と、今回の記事を見る事で、
実際に投資をする際に会社の財務状況を把握して適切に投資ができるようになります。
また、これから経営を行う上でも必須のスキルになるので、
しっかり学んでいきましょう!
前回の記事は、こちらからご覧ください!
- 投資をしたい方
- これから起業したい方
- これから就職する方
- 賃借対照表(BS)について簡単に理解できる
- 理解できれば、企業の財務状況が把握できる
- 起業・投資・就職の際に根拠のある選択ができる
Agenda(目次)
2つの大事な指標
財務スキルには2つ重要な指標があります!
損益計算書(PL)
損益計算書とは、一定期間の経営の成績表(利益)を表す指標になります。
少しわかりやすくお伝えすると、
「1年間でいくら利益を出したか」の指標になります。
対前年で比較すると、会社が何を考えて動いているのかを理解できるようになります。
賃借対照表(BS)
賃借対照表とは、一時の財政状態の指標になります。
もう少しわかりやすくすると、
①期末時点で会社に存在する財産の状態を表す
②会社資産の調達と運用を表す
この2つが賃借対照表の内容になります。
毎月どのようなお金の流れがあるのかを把握できるようになります。
賃借対照表(BS)の理解
では、今回は賃借対照表(BS)について解説していきます。
まず初めに質問です。
ディズニーランドを運営しているオリエンタルランドのBSはどちらでしょうか?
まだ、どれがオリエンタルランドのBSかはわからないですよね。
今回の内容を見ていただくと、どれがオリエンタルランドのBSなのかが分かるようになります。
それだけではなく、会社が安定しているのか、会社の財政状態はどうなっているのかまで分かるようになるので、
結果的に起業や投資だけではなく、会社選びの大事な基準も把握できるようになります。
BSの仕組み
BSの仕組みは大きく分けて3つです。
右側、調達状況が分かる流動資産と純資産
この右側を見れば、企業がどういった資金調達をしているのかを把握できます。
左側、調達した資金の運用状況が分かる資産
左側は、右側で調達した資金を何に運用しているかを把握できます。
もっと詳しく見ていきましょう!
資産
資産は、運用状況を把握できるとお伝えしました。
企業は資産を運用し、お金を回収します。
その回収するスピードに応じて、流動資産と固定資産に分かれます。
例えば、在庫を抱えてたとしても、商品が売れればすぐに資産に変わりますよね。
一方、建物やトラックを購入しても、すぐには買った分のお金は回収できません。
毎日商品をトラックで運ぶ事によって、長期的にお金を回収していけます。
このように、お金の回収スピードによって、流動資産なのか、固定資産なのかが変わっていきます。
負債
負債は、運用するための資金の調達状況がわかります。
資産を作る為には、お金が必要になってきます。
負債も資産と考え方は同じで、返済期限の長さによって、
流動負債と固定負債に分かれます。
例えば、短期的な銀行からの借入で1年以内で返済できるものは流動負債になります。
一方、工場を建てるために10億円お金を借りた場合、
1年で返す事は難しいです。この場合、この10億円は固定負債になります。
純資産
次に純資産とは、資本金であったり、昨年度に余った利益余剰金などの事を言います。
この純資産は流動負債・固定負債と違って、
基本的に返済不要のものになります。
ここでまとめると、
BSとは、①会社にある財産の状態を表すもの
②会社資金の調達と運用を表すものです。
右側は、調達状況を表し、
流動負債と固定負債に分かれます。
短期で返済するものが流動負債で、
長期で返済するものが固定負債になります。
純資産は利益の溜まった分や資本金になります。
逆に左側は、運用状況を表し、
流動資産と固定資産に分かれます。
これもお金の回収が早いものを流動資産で、
回収に時間がかかるものが固定資産になります。
賃借対照表(BS)の見方
ここまで理解しておけば、
冒頭でお伝えしたオリエンタルランドの賃借対照表(BS)が分かるようになります。
ではどうやって考えていくのでしょうか。
まずはオリエンタルランドのイメージから書き出していきましょう。
これら4つの事がイメージできるかと思います。
これを1つずつ見ていきましょう。
ディズニーランド運営だから土地建物が多い
土地建物が多い=固定資産が多い
土地が多いので、BS上では固定資産が
多くなる事がわかります。
ですので、まず1番右は違う事がわかりますよね。
ずっと黒字を出していて儲かっている会社
信用格付けAAだったから財務状況はいいはず
財務状況が良いかどうかを見る方法は、
流動資産と流動負債を見ます。
流動負債に比べて、流動資産が多ければ、
すぐ支払わなければならない流動負債よりも
すぐ支払ってもらえる流動資産の方が多いので、
財務状況は良いという風に判断できます。
ここで流動比率という1つの指標で考えていきましょう。
流動比率とは、会社の短期的な財務の安全性の指標になります。
流動比率が大きければ大きい程、安全性が高い会社になります。
通常では200%が望ましい数字だと言われますが、
日本では信用情報が発達しているので、150%程度で良いと言われています。
この流動比率を見て、会社の財務の状況を判断する事ができます。
ですので、黒字を出し続け、信用格付けAAであるオリエンタルランドは、
流動比率が100%を下回るとは考えにくいです。
答えは、1番左の①になります。
ちなみに、真ん中は東日本鉄道・右はミクシィになります。
東日本鉄道は、線路を引く為、固定資産が膨らんでいる状況です。
ミクシィのようなIT企業は設備や建物などほとんど必要ない為、
固定資産が低くなっています。
まとめ
いかがでしたか?
賃借対照表(BS)をしっかり見れるようになれば、
「この会社は短期的に潰れないな」と判断ができ、
投資や企業選びに非常に参考になると思います。
しっかりと復習して、自分のスキルにしていきましょう。
- 資産と負債を理解する
- 流動と固定の違いを把握する
- 流動比率で会社の安全性を分析する
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